2021/10/24 11:48
株式会社入江ミート代表取締役 入江 昭さんに聞く
――生産から販売まで、一貫して神石牛に取り組んでいらっしゃるのですね。
入江 生産からやっていくことになったのは、これまでにいろいろあったからなんです。平成13年4月にこのお店をオープンしたのですが、その年の7月にBSE(牛海綿状脳症)騒ぎが起きました。翌年には、食品偽装問題が起きました。たてつづけにいろいろな問題が起きたものですから、地元の生産者さんとともに、安心できる肉の販売ができるようにと、取り組んできたのです。しかし、牛肉をパーツに分けて仕入れていたため、個体識別番号管理をしなければならなくなった際に、ひじょうに難しくなってしまったんですね。このままバーツでの仕入れを続けていたら、厳密な管理ができなくなってしまうのではないかと懸念していました。そこで、一頭買いをするようになったのです。すでに脱骨技術も習得していましたので、自分たちで牛を育てるというところからできるのではないか、と。お肉の管理をきちんとできるようにするには、生産から販売まで一貫して行なわなければ難しいだろう、と。そして2010年頃に、国家資格である人工受精師の資格を息子夫婦が取得しまして、繁殖ができるようになりました。それで神石牛の生産までできるようになったわけです。
――現在(2020年)、肥育牛、繁殖牛はどのくらい保有しているのですか。
入江 牧場を保有しており、現在は、肥育牛25頭、繁殖牛25頭、子牛20頭を管理しています。1年に1頭、一頭の繁殖牛から子牛が1頭生まれます。繁殖牛は、ライブカメラでつねに監視して、異変があればすぐに対応できるようにしています。
――安全性の確保や感染リスクに対してはどのように対応されていますか?
入江 繁殖牛、肥育牛は、それぞれ牛舎を分けています。その距離も10kmほど離れていますよ。牛RSウイルス、伝染病、いろいろな病気などに感染しないよう配慮しています。分娩も別な牛舎です。育成するための牛舎も別にしています。
子牛は、生後28ヵ月から30ヵ月で出荷します。出荷した牛は、枝肉にしてもらって、枝肉から骨を取る脱骨作業、部位ごとのカットなどをこちらで行ない、販売しています。
――神石牛のランクは?
入江 A4、A5ランクですね。うちでは広島牛も販売していますが、神石牛の規格よりも広島牛の規格のほうが厳しいんです。ランクにバラつきがあるのは好ましくないため、A4、A5ランクにこだわって販売しています。
――お客様は、地元が中心ですか。
入江 いいえ、町外が中心です。町外のお客様が8割ですね。若い人から高齢者まで、幅広いですよ。価格がリーズナブルだと、驚かれますね。お客様に人気の部位はロースです。
――おすすめのお肉の食べ方を教えてください。
入江 ロースステーキ、焼肉用のもも肉とかですね。ステーキは厚さ1cmから1.5cm、250gくらいがおすすめです。それ以上お肉が厚くなったりすると、焼き方が難しくなりますね。ちゃんとしたステーキの焼き方を知らないと、おいしくならないんです。そういったお肉の食べ方などをお伝えするために、対面販売を重視しています。厚いステーキが食べたい、という場合も、焼き方が難しいですよ、だいじょうぶですか、と聞いたりしています。どんな料理にしたいのかを聞いて、それに合ったお肉をおすすめするようにしています。
――通販などで購入したお肉のおいしい食べ方は?
入江 お肉は届いたら、すぐに食べるのがおすすめです。できれば、14日以内にお召し上がりいただきたいですね。保存する場合は0℃から2℃で。お客さんのなかには、さらに熟成させるとおいしくなるのでは、と思って長期保存をしようとする方がいらっしゃいます。しかし、熟成はこちらで行なっていますから、もう必要ないんです。真空パックなら、熟成した状態がある程度保てるので、お肉のおいしさが持続します。そういった意味でも、真空パックがおすすめなんです。
――なるほど。真空パックなら通販でも心配ないけれども、できれば、家にお肉が届いたら、なるべく早く食べる、というのがおいしさを逃さないようにする秘訣なんですね。
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